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中小企業の人手不足が解消しない原因とは?企業が打つべき対策を紹介

公開日 : 2023.05.17

更新日 : 2024.10.09

求人の募集をかけても、なかなか人材が集まらず困っている中小企業も多いのではないでしょうか。
さまざまな要因があり、多くの中小企業では自社としてほしい人数が足りず困っている企業が増えています。
ここからは、中小企業が人手不足に陥る原因や中でも目立つ業界、人材不足解消のために取る対策について紹介していきます。

中小企業の人手不足の現状

なぜ自社だけこんなに人が集まらないのかと悩んでいる中小企業も多いかもしれませんが、周りも同じように人手不足で悩んでいます。
2018年1月の帝国データバンクの調査によると、企業の51%が人手不足を認識しているというデータもあり、約半数近い中小企業が困っています。
特に正社員の人手不足は、最高水準で推移が続いているというデータもあるほどです。
さらに、人手不足なだけでなく、廃業になる中小企業も増えています。
特に技術が必要な企業では、後継者問題も抱えています。
一口に人手不足と聞くと人が足りないだけに感じますが、企業として人材を集めるために求人広告を打ち出し、高い給料を設定しなければならないなど、業績へも響いてしまうのが現状です。
さまざまなコストがかかってしまい、人材不足が発端となり倒産してしまう中小企業も増えています。
今人が足りないと感じている中小企業でも、対策をしておかないと最悪倒産になるかもしれません。

中小企業が人手不足に陥る4つの原因

どうして人が慢性的に足りないのだろうと悩んでいる中小企業も多いかもしれませんが、人手不足に陥る原因がいくつか潜んでいるのも理由です。
まずは何が中小企業の人手不足を招いている要因か、自社としても把握するところから始めましょう。
原因を知れば、次はどんな対策を採っていけば良いのか目安にもなり行動に移せます。

原因1.生産年齢人口の減少

日本ではニュースでも頻繁に少子高齢化の話題が上がっていますが、実際生産年齢人口が毎年減少を続けています。
ちなみに、生産年齢人口は現在15~64歳が対象です。
総務省統計局の調査によると、2018年8月時点での日本の人口は1億2,649万人、ここ10年で減少の一途を辿っているというデータもあります。
子どもが増えていれば一時的な生産年齢人口の減少とも取れますが、残念ながら毎年のように出生率も減っています。
人口減少に伴い、生産年齢人口も今後加速度的に減少を見せているのは、人手不足の大きな要因の一つです。
生産年齢人口が少なくなっているにもかかわらず仕事はいくつもあり、有効求人倍率は過去最高を記録しています。
どんなに求人募集をしても、そもそも探している人口の人数が少ないため思うように人を確保できないのです。

原因2.低賃金で働かせている

最低賃金ギリギリである場合や業務量や業務内容に見合わない低賃金で働かせていると人が集まらず、人が去っていきます。

近年は口コミなどもすぐに広まるので、あのお店やあの企業は忙しいのに低賃金だからといった情報もすぐに広まってしまい、人手不足が加速します。

インターネット検索すれば、すぐに求人情報を見ることができて比較も可能です。
同じ業種同じような業務で、より賃金が高い求人があれば、そちらに流れるのは当たり前と言えるかもしれません。

現在働いている方でも、転職を狙っているリスクがあります。

同業他社や他業種の情報などをチェックし、より賃金が得られる職場に転職される可能性も高いです。
人手不足解消のためには、生活にゆとりが出て、将来の不安もなくなるような賃金設定が理想です。

原因3.業務環境・待遇への不満による定着率の低下

働く側も、自分たちが長く続けやすい環境かどうか気になっています。
ひと昔前と違い、今はスマートフォンやパソコンを使えばすぐに情報が手に入れられる時代で、気になっている企業があったらまずは業務環境や待遇がどうか調べています。
ネガティブな情報があったり、思っていたような待遇がなかったりしたら、面接を受ける前に別の求人へと関心が移ってしまうのです。
待遇がほかの同業種よりもあまり良くないと判断されてしまうと、ずっと新しい人が集まらない状況が長期化してしまいます。
特に大企業に比べると、福利厚生を思うようにレベルアップできないなど苦戦しがちです。
働く側も安心できる環境の中でずっと働きたいと思っていますので、どうしても比べて大手など待遇の良い企業へと流れてしまいます。
大変ですが、業務環境や待遇を整えることは重要です。

原因4.人件費の削減

自社の商品やサービスを消費者により選んでもらうために、価格を値下げする中小企業がほとんどでした。
少しでも安く質が良いものを求める消費者に応えてきた一方、自社としての利益も減ってしまいどこかを削減しなければならないと人件費を低下させる中小企業が増えてしまいました。
一生懸命働いてもお給料が上がらず、むしろ今までもらえていたボーナスがカットされるなどやる気をなくしてしまい、中にはもっと給料が良い企業に行きたいと辞める人も出てしまっています。
人件費の削減が自社の人手不足の原因になっている中小企業も多く、なかなか新しい人材も集まらないのが現状です。
特に能力を持った人材は、自分の価値をしっかりと評価してくれる企業に行きたがります。
人材を確保するためには、人件費のコストカットすることは避けるようにしましょう。

原因5.労働市場の「売り手市場」化

一時期リーマンショックが起きた頃はリストラなどもあり、仕事を見つけるのが大変でした。
しかし、その後少しずつ景気が上向きになり、有効求人倍率が上がっています。
特に2019年の9月の正社員の有効求人倍率が過去最高値となり、一気に売り手市場へと変わっていきました。
そのため、仕事を探している働き手も、より自分がやりたいと思う仕事に就けるようになったのです。
人気のある企業に働き手が集まるようになってしまい、あまり好まれない業種や待遇の中小企業は人材を確保できなくなってしまいました。
比べてしまうと、中小企業に比べて大手企業では給料や待遇面で優れているため、そちらに流れてしまう傾向もあります。
必然的に残業が多そうな割にそんなに給料や待遇面が優れていなさそうな中小企業には、人が集まらなくなってしまうのです。

特に中小企業の人材不足が目立つ業界

中小企業の中でも、特に人材不足が目立つ業界というのがいくつかあります。
飲食店などのサービス業、運送業、情報サービス、建築業などです。

人手不足が生じる共通点として、仕事がキツく、低賃金であることが多い、高齢化が進んでおり、若い世代の取り込みができていない、特定の技能が必要となるため育成が難しい、転職が多く、従業員が定着しないといった問題が挙げられます。

サービス業

サービス業にはさまざまな業種がありますが、飲食店やショップ店員、美容室やサロンなどのスタッフ、ホテルのスタッフなどさまざまなサービスに従事する人たちです。

エンターテイメント施設や商業施設などで提供されるサービスも多く、人が遊びたい時に働かなくてはなりません。

皆がゆっくりと休んでいる土日祝日や連休などにも働かなければならず、家族や友人との時間が作りにくいというデメリットがあります。

長時間の立ち仕事も大変で、腰痛などに悩まされる方も少なくありません。
業務が忙しいわりに、ほかの職業に比べて低賃金というのもあり、人手不足が加速しています。

運送業

運送業は、長距離輸送をはじめ、土日祝日を問わない配達業務、朝早くから夜遅くまで続く配達など、業務が多忙で肉体的にも負担がかかる業種です。

運送業における長時間労働や低賃金などの問題を解決すべく、働き方改革関連法施行により、時間外労働の上限規制などの制約が加わることになりました。
2024年問題として騒がれたので、意識されている方も多いと思います。

1人あたりの労働時間に制約が加わっても、オンライン注文などの普及もあり、物流量が減るどころか荷物は増える一方です。人が不足するのは当然と言えます。

情報サービス業

情報サービス業にも幅広い業種があり、大きくソフトウェア業と情報処理・提供サービス業に分けられます。

ソフトウェアプロダクツや受注ソフトウェア開発をはじめ、システム等管理運営受託業務やデータベース業務、市場調査業務などを担う業種です。
ITというと、サクサクとスムーズに業務が進みそうですが、私たちが使う便利なソフトウェアの開発やIT環境を整えるための業務は、細かく時間も要する作業です。

しかも、タイトな納期がある場合やトラブルが解決するまで帰れないなど、残業も多く、精神的にも肉体的にも大変な仕事です。

そのため、ストレスが溜まって辞めてしまう方も少なくありません。

建築業

建築業は、新築の建物や構造物の建築からリフォームや修繕、改築工事、道路や橋梁、トンネルの建築などを担う業種です。

近年は人手不足の解消や安全性の向上のために、コンピューターで動く重機といったIoTも導入されてきてはいますが、そうした高額なシステムを導入できるのは、大手建築会社などまだごく一部です。

仮にIoTが普及したとしても、建築業はどうしても人手が必要です。
人の力なくしては工事は行えません。

建築業は古くから、3K「キツイ・汚い・危険」の職場とされ、敬遠されることも多いです。
現在求められているのは、「給料が良い・休暇が取れる・希望が持てる」の新3Kになっています。

【短期】中小企業が人材不足解消のために採るべき対策

中小企業の人材不足は、すぐにでも補わなければいけません。
長期化してしまうとさらに悪化してしまい、最後には廃業の道を選ばなければいけなくなるからです。
今すぐにでも取れる対策を行いながら、自社に足りない部分を長期的に改善していきしょう。
こちらでは、人材不足解消の対策について短期から可能な方法を紹介します。

対策1.アウトソーシングの活用

自社の社員は少ない中で自分たちの仕事をこなしています。
そこに足りない人の分も任せてしまったら、抱えきれない状況になり精神的にも参って離職されてしまう可能性も出てくるでしょう。
それよりも、一部の業務を委託できるアウトソーシングの活用がおすすめです。
昨今、従業員がコア業務に集中できるよう、バックオフィス業務をアウトソーシングに特化した企業に委託する企業も増えています。
定型的な業務の場合、外部に委託をするのも簡単です。
なかなか人が集まらない求人広告に費用をかけるよりも、すぐに頼め動いてもらえるためコスト削減につながる場合もあります。
さらに、頼みたいと思っている業務の専門的なノウハウを持った人にお願いできるため、教育コストもかかりません。
無理に業務を社員に押し付けなくても良く、組織を健全化できます。

対策2.業務の効率化

1人あたりの業務量が多い、毎日残業で帰れないなど、そのような状態が続いていませんか。

業務負担はワークライフバランスにも関わり、肉体的疲労や精神的なストレスにもつながるので、賃金を上げることや残業代を払っても解消できないことが少なくありません。

業務負担が多き過ぎると体調不良などを引き起こして辞めてしまう方や子育てや家族との時間が取りにくいと辞めてしまうことも多いです。

業務効率化は、人手不足解消のためには欠かせない対策になっています。
業務工程の見直しをはじめ、ITやIoTの導入などでDX化を図るなど、最新の技術やシステムなどを導入し、業務効率化を図っていくことが大切です。

中小企業ではIT投資が難しいように思えますが、近年はIT化やDX化、業務効率を上げるための投資に対して補助金などが出る場合もあるので検討してみましょう。

【長期】中小企業が人材不足解消のために採るべき対策

短期でアウトソーシングを利用しつつ、長期でも人材不足を解消するために対策を採らなければいけません。
今と同じ条件で人材を確保しようと思っても、なかなか難しく面接に来てくれる人すらいない状況が続いてしまいます。
ここからは、中小企業が人材不足解消のために採るべき対策について紹介していくので、取り組みましょう。

対策1.業務環境・待遇の改善

従業員への負担や要求が多い職場には、誰も行きたいと思いません。
自分のキャパを超えてまで慢性的に仕事をしなければならない環境だと、いずれ辞めることになるからです。
まずは業務環境の待遇や負担を軽くするような改善を行い、本当に集中しなければならない仕事に邁進できるような環境作りを行いましょう。
そのためには、単純作業などコアな業務以外はアウトソーシングを利用し、ITソフトを活用できるものは使い効率アップさせることが重要です。
負担が少なく働きやすい環境が整えば、離職率も減ります。
さらに、教育体制を強化し業務を兼任できる状態にすることも大切です。
福利厚生の導入もあると、そこに魅力を感じ仕事したいと希望をしてくれる人も出てきやすくなります。
魅力のある待遇や環境が整えば、他社と比較された時にも有利になります。

対策2.賃金など待遇の改善

業務負担を減らすだけでなく、業務量や内容、スキルや経験に見合った賃金の支払いはもちろんのこと、人手不足を解消したいなら、同業他社や他業界よりも待遇をよくすることが求められます。

日本は少子高齢化で全体的に人手不足なので、ただ業務に見合った賃金を支払うだけではより条件の良い職場に人が流れてしまうためです。

これまで以上の賃金アップをはじめ、福利厚生の充実なども視野に入れましょう。
社会保険の加入対象を拡大することや社会保険とは別に会社独自の子育て支援手当や住宅手当などを出すことも検討に値します。

物価高騰時に物価上昇対策手当を臨時支給するなど、常に従業員のことを考えている会社であることをアピールしていくこともポイントです。

対策3.採用の改善

自社の採用の仕方を改善しなければ、このままいつまで経っても応募者が来ない可能性があります。
まずは今の採用基準ややり方を見直して、広い目で考えてみましょう。
新卒をはじめ若年層を採用して育てていきたいと思うかもしれませんが、どうしても大企業を選ぶ人も多くなかなか中小企業に集まらないのが現状です。
たとえば、主婦層や中高年まで幅を広げれば、興味を持ち働きたいと面接を受けに来てくれる人が増える可能性があります。
中高年の年齢になれば、経験も豊富で企業にとって有能な人材な可能性も高いです。
年齢を重ねているからこその知恵で、企業の売上に貢献してくれるかもしれません。
ほかにも、日本人だけではなく、外国人労働者を雇うことも視野に入れると良いでしょう。
さらに、初任給や内定の出し方など、制度的な部分を変えるのも一つの手です。

対策4.DX推進による省力化

今後さらに働き手の人口が減るため、人材を集めるのと同時に業務を効率化できるITなどのツールを使うことも考えてみましょう。
機械に疎いからあまりITには頼りたくないと考える中小企業もあるかもしれませんが、今は簡単で使いやすく業務を効率的に行ってくれるシステムが増えています。
最初は少し抵抗を感じても、取り入れたら思ったよりも操作を早く覚えことができる場合も多く、効率的に進むようになるのを実感できるでしょう。
特に業務の中でも単純な作業から危険な場所での作業まで、ITやAIが活躍してくれます。
会計関係などを始めとした事務作業も、システムを上手に活用できれば、これまで手間がかかっていたものが簡単に終わるようになります。
最初は抵抗あっても、積極的にITの仕組みを取り入れるようにすれば無駄な人的工数を減らせるでしょう。

まずはすぐに人手不足を解消できるアウトソーシングがおすすめ

まずは人手不足に悩んでいるのであれば、すぐに解消できるアウトソーシングを使い従業員の負担を減らしましょう。
長期的に考えていかなければならない先に挙げた対策のほとんどは、一部署のみで行えず社内承認など必要になるものが多いです。
なかなかすぐにはできないですし、その間にもキャパを超えて仕事している従業員が退職を考えているかもしれません。
極限な状態になる前に、すぐアウトソーシングを行いましょう。
しかし、闇雲に発注してしまうと、人件費以上のコストが発生するおそれがあります。
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まとめ

中小企業での人手不足は多数の会社で起きていて、従業員にしわ寄せがいっている状態です。
このまま進むとキャパオーバーした従業員が退職してしまい、さらに最悪廃業となる可能性があります。
長期的なことを考え待遇や業務環境を整えることも重要ですが、まずは手っ取り早く人手不足を解消できるアウトソーシングを利用しましょう。

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