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人事担当者がつらいと感じる仕事は何?業務効率化で退職を防止しよう
公開日 : 2023.11.14
更新日 : 2024.07.08
現在はさまざまな業界で離職率をいかに下げるかが課題になっています。
社内全体の離職率を下げるのも大切ですが、特に大切なのは人事担当の離職率です。
人事のポストが安定すればするほどそれぞれの社員を適材適所に配置しやすくなり、結果的に離職率を下げやすくなります。
人事の退職を防ぐにはどうすれば良いのでしょうか。
人事の仕事がつらいとされる理由
離職の理由はさまざまありますが、やはり一番の理由は仕事がつらいというものでしょう。
つらい仕事に長年携わるよりは、退職してほかの仕事を探したほうが良いと考えるのはもっともな話です。
これを解決するために、まずは人事が担当する仕事の内容を確認しつつ、それがいかにつらいものなのかを理解しなければいけないでしょう。
理由1.業務量が多い
人事は、社員の給与計算を担当しています。
社員の給与がすべて一律で決められているのならば計算は簡単ですが、実際はそうではありません。
残業代や休日出勤などの時間外労働の計算もしなければいけませんし、有給の処理をどうするかなどといったことにも気を配る必要があります。
そのほか、経理との兼ね合いも考えながら適切に社員それぞれの給与配分も行わなければいけません。
給与は社員にとってのモチベーションを左右するものですが、一方で会社の経営とのバランスを取る必要があるのです。
こういった業務を普段からこなす人事の業務量は必然的に多くならざるを得ません。
そのうえ、人事は頻繁に繁忙期が訪れます。
既存社員の給与査定や新入社員が入って来る4月や年末調整が行われる12月は人事にとって特に忙しい時期と言えるでしょう。
理由2.他部門に仕事のつらさが理解されにくい
先程も述べたように、人事はほかの社員の給与を上げるかどうかの実権を握っている役職です。
そのため、うまく仕事を進めないとほかの社員に敵視されかねないポジションにいると言って良いでしょう。
また、人事は公正に査定を行わなければいけないので、ほかの社員との深い友好関係を持つわけにはなかなかいきません。
たとえば、昇格した社員が人事担当と普段から付き合いの深い人物だったとしたら、えこひいきしているとささやかれてしまうでしょう。
そのため、ほかの社員との関係は否が応でもドライにならざるを得ません。
その結果、人事が抱えている仕事内容が伝わりにくくなり、あたかも楽な仕事をやっていると思われがちです。
こうした孤立のしやすさも人事の離職率を高める要因と言えるでしょう。
理由3.メンタルヘルスの相談業務が増加傾向にあり
近年は社内でハラスメントやメンタルヘルスに問題が起こったら、すぐに相談できるような環境を整えることが求められています。
それ自体はまったく問題ないのですが、その相談先が人事担当に集まりやすいという弊害も否めません。
会社の人間関係を取り持つところはどこかわからない、とりあえず人事担当に相談しようという気持ちで相談する社員も少なくないのです。
その結果、人事担当は多くの相談をかけもつことになり、考えるべき課題が山積してしまいます。
また、たとえば課長が社員にハラスメント行為をしたとしましょう。
その場合は、課長を左遷したり、社員を他の部署に異動したりしなければいけませんが、それをとりまとめるのも人事担当の仕事です。
社員の配置換えはたくさんの根回しを行わなければならず、当然人事担当の仕事はそれに伴って増えていきます。
理由4.採用活動の負担
近年は、どの会社もいかに不足している人材を補うか、という問題に直面しています。
新たな人材の採用を行うのは言うまでもなく人事担当の仕事です。
彼らは、どうすればたくさんの人材に応募してもらえるか、どうすれば優秀な人材を採用できるか、といったことを考えなければいけません。
また、人事担当は時に新しい人材がいかに会社に定着するかも考えなくてはいけません。
場合によっては新入社員がすぐに辞めてしまうという事態にも出くわすのですが、その場合の課題解決も人事担当に委ねられます。
もっとも、そもそも今回社員はどうして退職したのだろうか、といった問題を解決するのはとても大変です。
辞めていった社員に原因を聞くわけにもいきませんから、具体的な対策もないまま新たに採用活動を行わなければいけないという事態に振り回される人事担当は多くいます。
人事によくあるつらい本音
人事の仕事には、表には見えない多くの困難があります。その中でも特に多くの人が感じるつらい本音として、「1.苦情への対応に追われる」、「2.目標が定量化しにくいためキャリアアップしにくい」、「3.解雇者への対応がストレス」といった点が挙げられます。
これらの問題について、具体的に見ていきましょう。
1.苦情への対応に追われる
人事部門には、日々多岐にわたる苦情が舞い込みます。セクハラやパワハラといった深刻な問題から、従業員の鬱やメンタルヘルスの悩み、さらには人事評価への不満まで、その範囲は広がります。
これらの問題は、一つ一つが重く、対応を誤ればさらなるトラブルを招くリスクが伴います。特に、個人的な問題に対する適切な対応が求められ、そのプレッシャーは計り知れません。
また、各部署からのトラブル報告が絶えないため、人事担当者は常にストレスフルな環境にさらされています。苦情対応に追われる毎日は、人事の仕事の大きな負担の一つです。
2.目標が定量化しにくいためキャリアアップしにくい
人事の仕事は、目標の定量化が難しいという特性があります。数値目標を設定しにくいため、業績評価が曖昧になりがちです。
また、従業員のモチベーションを維持することも容易ではありません。具体的な成果が見えにくい分、達成感や充実感を得るのが難しく、それがキャリアアップの障害となります。
何をもって成果とするかが明確でないため、スキルや経験の醸成が難しく、キャリアパスが不透明になりがちです。
このような状況は、人事担当者にとって大きな課題となっています。
3.解雇者への対応がストレス
解雇者への対応は、人事にとって大きなストレス源です。
特に、本人の問題による解雇の場合、人事担当者がフロントラインで対応することが一般的です。解雇を告げる場面では、元直属の上司や会社に対する不満を吐き出されることが多く、その対応に追われることが日常茶飯事です。
このような感情的なやり取りは、精神的な負担となりやすく、人事担当者にとって大きなストレス要因となります。また、解雇後のフォローや法的対応なども含めて、多くの時間とエネルギーを要します。結果として、人事の業務は非常に過酷なものとなっています。
つらい人事の仕事を放置すると生じる3つのリスク
ここまでは、人事担当がいかにつらい仕事を抱えているのかを一つひとつ確認してきました。
これらの問題を解決するための対策を見ていく前に、こうした問題を放置したままだといったいどんなことが起こるのかを考えていきましょう。
最悪の可能性を想定すれば、課題解決の必要性が確認しやすいです。
リスク1.人事部スタッフの疲れによる業務品質の低下
人事部スタッフの疲れが蓄積すると、業務品質の低下が懸念されます。長時間の対応や精神的なストレスが原因で、判断ミスやコミュニケーション不足が生じる可能性があります。
また、疲労によってモチベーションが低下し、対応が遅れたり、トラブル対応が不十分になることもあります。
結果として、従業員全体の満足度や企業全体のパフォーマンスに悪影響を及ぼすリスクがあります。
リスク2.人事スタッフの退職
人間はつらい仕事が長期化すると、そこから逃げたくなるものです。
これは人事担当に限った話ではありませんが、多くの仕事を担当している社員がいなくなると、損失はより大きくなります。
退職する社員はいくつかの兆候を示すものです。
以下ではチェックリストを提示しますので、身近な社員がこれに当てはまるかどうかを確認してみてください。
・飲み会や社内行事に参加せず一人ですごす時間が多い
・席を立って誰にも話が聞こえないところで電話することが増える
・現在の業務に関係のない資格の勉強を始めている
・ほかの社員に自分の仕事を教えて引き継ぎの準備を始めている
・会議やミーティングなどで発言する機会が減っている
・これまで雑然としていた机が急にきれいになっている
リスク3.人事スタッフの採用コストの増加
これまで人事担当を務めていた社員が辞めたのならば、新たに人員を補充しなくてはいけません。
とはいえ、人事担当を募集するのはなかなか大変です。
そもそも人事担当がなぜ辞めるのかといえば、今まで述べてきたように業務が膨大だからです。
こうした課題をそのままにして、新しい求人を募ったとしたらどんなことが起こるでしょうか。
求人サイトなどの仕事欄には膨大な業務内容を載せなければいけません。
仮に会社に興味を持ってくれた人がいたとしても、業務内容を読んで尻込みした結果、応募を諦めるという結果になってしまうでしょう。
それでなくとも、人事担当は一般的につらい仕事との評判が立っています。
既存の人事担当が辞めてしまったら、新しい担当が一向にやってこないことを覚悟しなければいけないでしょう。
人事が仕事をつらいと感じている時の対処法
人事の仕事において、つらさを感じることは避けられません。
しかし、そのような状況に対処するための具体的な方法があります。ここでは、以下の対処法について見ていきましょう。
- 対処法1.個別面談で状況を把握する
- 対処法2.メンタルヘルスサポートを提供する
- 対処法3.配置転換を行う
- 対処法1.個別面談で状況を把握する
個別面談は、人事スタッフが抱える問題やストレスの具体的な状況を把握するために有効です。定期的に一対一の面談を実施し、仕事の負担や悩みを聞き出します。
これにより、具体的な問題点や改善点を明確にすることができます。また、スタッフが自分の声を直接上司に伝える機会があることで、心理的なサポートにもなります。
面談の結果を基に、業務の見直しやサポート体制の強化を行い、働きやすい環境を整えることが重要です。
対処法2.メンタルヘルスサポートを提供する
メンタルヘルスサポートは、人事スタッフの精神的な健康を維持するために欠かせません。
専門のカウンセラーや心理士と連携し、定期的なカウンセリングやメンタルヘルスのチェックを実施します。ストレス管理の研修やリラクゼーションのためのプログラムも導入することで、スタッフの心理的負担を軽減します。
また、メンタルヘルスに関する情報やリソースを提供し、自己管理を促進する環境を整えることが重要です。早期に問題を発見し、適切な対処を行うことで、長期的な健康と業務効率の向上を目指します。
対処法3.配置転換を行う
配置転換は、適切な人材配置を通じて人事スタッフの負担を軽減する有効な手段です。
特定の業務に対するストレスが高い場合、その業務から一時的に離れさせ、別の部署や役割に移すことが考えられます。配置転換により、新しい環境でのリフレッシュやスキルの再評価が可能となり、モチベーションの向上にも繋がります。
また、異なる業務経験を積むことで、キャリアの幅が広がり、スタッフ自身の成長にも寄与します。定期的な業務評価とフィードバックを通じて、最適な配置を検討し、スタッフのストレス軽減と業務効率化を図ることが重要です。
つらい人事の仕事を効率化する4つの対策
ここまで読んできて、うちの人事担当もこのままでは辞めていくかもしれないと思い当たる節がある方もいるのではないでしょうか。
今すぐに適切な対策を採れば、最悪な事態を防ぐ可能性は十分にあります。
ここからは、人事が抱えがちな問題を解決するための対策を4つご紹介していきましょう。
対策1.人事業務プロセスの最適化
きつい仕事内容を改善するために手っ取り早いのは仕事を減らすことでしょう。
とはいえ、今すぐに人事担当の仕事を減らすことはなかなか難しいという会社がほとんどではないでしょうか。
その場合は、いったん業務プロセスを見直すことをおすすめします。
仕事内容があまりに多すぎる結果、つらく感じるのは当たり前ですが、それほど仕事内容が多いとは思えないのにつらく感じているという例も少なくありません。
その場合は、業務をこなす過程で無駄が生じている可能性が考えられます。
たとえば、給与を計算する途中でしなくてもいい計算過程が挟まっているために、余計に時間がかかるということは考えられないでしょうか。
このように、人事担当と打ち合わせを行うことで、これまでいかに非効率的な業務を行ってきたかが見えてくる可能性は否めません。
対策2.ペーパーレス化
人事の仕事を行ううえで意外と手間取りやすいのが書類の管理です。
特に人事担当は給与明細や勤怠管理を発行する必要があるので、多くの書類を取り扱わなければいけません。
これらの書類は一定期間を過ぎないと破棄できないものが多いので、当然そうした保管業務も人事担当が担う羽目になります。
書類管理に忙殺されるあまり人事担当を失うくらいなら、思いきってペーパーレス化に乗り出してみてはいかがでしょうか。
ペーパーレス化は慣れるまでに時間がかかりますが、導入してしまえば一気に業務を効率化できます。
人事担当の業務を減らすだけでなく、ペーパーレス化はほかの部門の業務を効率化することもできる万能の特効薬とも言える対策です。
対策3.人事・採用・労務管理ツールの導入
ペーパーレス化と併用して行いたいのが管理ツールの導入です。
デジタル化を推進すれば業務の効率化が進むというのはよく言われているところです。
これまでも見てきたように、人事担当は昇格や昇給、採用、労務関係の処理などさまざまな業務を行わなければいけません。
まずは人事に関する書類業務をこなして、次に採用するための履歴書をチェックして、それから勤怠の状況をチェックして、といった具合にすべての業務を並行するのはとても大変です。
ですが、それらの業務をパソコン一台でこなせるようになればその限りではありません。
多数の業務を一手に行えるような管理ツールを導入すれば、人事担当の仕事はスムーズにこなせるようになるでしょう。
対策4.人事業務の一部外注化
最近では、すべての業務を社内で行うのではなく、一部をアウトソーシングしてくれる会社も存在しています。
人事業務も例外ではありませんので、一部業務を外注すれば人事の負担を減らせるはずです。
もちろん、すべての人事業務を外注するのは危険でしょう。
たとえば、採用人事などをすべて外注会社に任せてしまうと、場合によっては会社のニーズに合わない人材が集まってきかねません。
また、機密情報などが外部に流れてしまう可能性もあるので、委託する業務の選定は慎重に行わなければならないでしょう。
このように、リスクもある外注ですが、適切に利用すれば社員の業務を効率化できることは間違いありません。
人事業務を効率化するおすすめサービス・ツール
先程、人事担当の仕事を管理するツールや業務の一部を外注することが人事担当の退職を防止する対策だとご紹介しました。
とはいえ、これまで調べたこともないから、どんなツールや外注会社に委託すれば良いのかわからないという方はたくさんいるはずです。
そこで、ここからはおすすめのサービスやツールをいくつかご紹介していきます。
【サービス】オンライン対応アシスタントsource
sourceは、オンライン上で業務を委託できるサービスです。
sourceでは多数の在宅のアシスタントが在籍しており、実際に面会する必要はありません。
アシスタントに向けてパソコンからファイルなどを送りいただければすぐに仕事に取り掛かります。
また、セキュリティ管理も万全なサービスですので、社内秘にしたい書類などもお取り扱いいたします。
人事にまつわる書類はデリケートな記載も含むため、できれば社員たちには隠しておきたいものです。
sourceにそういった書類を預けていただければ、安全に人事評価を行えるようになるでしょう。
【サービス】三菱総研DCS株式会社
三菱総研DCSの特徴は、どんなこまかな業務でも外注してくれるというところです。
ほかの業務は問題なくこなせているけれど、この業務だけは面倒だから誰かに任せたいというケースは少なくありません。
三菱総研DCSならば、年末調整や人事査定などの個別業務の外注にも対応してくれます。
また、人事業務に関するアドバイスをしてくれるのも三菱総研DCSの特徴と言えるでしょう。
外注に任せるのではなく、どうにかうまく業務を効率化して人事担当の負担を減らしたいというケースでも任せられます。
【ツール】SmartHR
人事に関する評価を行ううえではさまざまなデータを比較する必要があります。
それらのデータを一元管理し、わかりやすい形で表示してくれるツールがSmartHRです。
柔軟なデータ入力に対応しているので、さまざまな業界の人事業務に応用できるのも魅力の一つです。
クラウドサービスですからパソコンにアプリケーションをインストールする必要もなく、すぐ利用することができます。
人事だけでなく採用や月次などの基本的な管理業務にも対応していますし、退職時や労災な
どの管理にも対応しているので、これが足りないなどという不便さを感じることはまずないでしょう。
【ツール】freee人事労務
人事担当の負担が増えやすい原因の一つとして、仕事が属人化しやすいことが挙げられます。
人事の仕事は、ただでさえ業務内容が多岐にわたるうえに、専門的なノウハウが求められるため、一度一人の担当者に任せてしまうとほかの社員が代わりを務めにくくなるのです。
これを解決するためには、人事の仕事を簡単にこなせるようなツールを導入するしかありませんが、freee人事労務はそうした要望に応えてくれます。
すっきりとしたデザインで作られているうえに操作も簡単ですから、今までツールを使ったことがない人でもすぐに慣れることができるでしょう。
まとめ
今回は人事担当者の退職を防止するための対策やツールなどをご紹介してきました。
これらの対策をいきなり実行するのは難しいでしょう。
まずはツールの導入をすることから始め、それでも減らせない部分は外注してみるといった具合に一つひとつ対策を打ち出してみることをおすすめします。
また、対策を採る前に人事担当者と綿密な打ち合わせをするのも大切でしょう。
先程も書いた通り、人事担当者は孤独になりやすい役職です。
こうした孤立感を解消するためにも、君の仕事のつらさはよくわかっていると伝えてあげなくてはいけません。
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