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東京企業の働き方改革の事例12選と自社への取り入れ方

公開日 : 2026.09.09

更新日 : 2026.09.09

「残業を減らせと言われても、現場の仕事量は変わらない」

働き方改革を任された担当者の中には、そんなジレンマを抱えている方も多いのではないでしょうか。

特に人手不足が続く東京の企業では、単に残業時間を削るだけでは現場への負担が増え、改革そのものが形骸化してしまうこともあります。そこで参考にしたいのが、実際に働き方を見直し、業務効率化や残業削減などの成果につなげた企業の事例です。

本記事では、東京企業の働き方改革事例12選を紹介し、自社へ取り入れる際のポイントを解説します。東京都の支援制度や、人を増やさずに業務量を減らす方法もあわせて紹介します。

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東京企業が働き方改革を迫られている背景と法対応のポイント

東京の企業にとって、働き方改革は避けて通れない経営課題になっています。

時間外労働の上限規制や年次有給休暇の取得義務など、企業には法令に沿った労務管理が求められているためです。加えて東京では、人手不足や採用競争の激化、長時間通勤など地域特有の事情もあり、働きやすさが人材確保や定着を左右します。

単に残業時間を減らすだけでは、現場の負担が増えるだけになりかねません。法対応と人材確保を両立するには、業務の進め方そのものを見直す必要があります。

ここからは、実際に成果を上げた東京企業の事例を見ていきましょう。

上限規制と有給5日取得義務で対応が必須になった経緯

働き方改革関連法は2019年4月から順次施行され、企業の労務管理にはより明確なルールが設けられました。

代表的なのが、時間外労働の上限規制です。原則として残業は月45時間・年360時間までとされ、臨時的な特別の事情がある場合にも上限があります。

また、年10日以上の年次有給休暇が付与される従業員には、企業が年5日を確実に取得させることが義務化されました。さらに、正社員と非正規雇用労働者の不合理な待遇差をなくす「同一労働同一賃金」も導入されています。

違反内容によっては罰則や是正指導の対象となる可能性があり、企業イメージや採用にも影響しかねません。東京の企業も、業種や規模を問わず、制度に合わせた労働時間管理や休暇取得の仕組みづくりが求められています。

採用コストが高い東京だからこそ人手不足が改革の足かせになる

東京では企業数が多く、求職者にとって選択肢が豊富な一方、企業側は厳しい採用競争にさらされています。

特に中小企業は、大手企業と比べて知名度や採用予算の面で不利になりやすく、募集をかけても必要な人材を確保できないケースは少なくありません。だからといって、人手不足の状態で残業時間だけを削減すれば、限られた従業員が同じ業務量を短時間でこなすことになり、現場への負担がかえって増える可能性があります。

働き方改革を成功させるには、「人を増やして解決する」だけでなく、制度を整える前に業務そのものを減らす視点が重要です。不要な作業の廃止やIT化、業務フローの見直し、外部リソースの活用などによって仕事量を適正化する必要があります。

では、実際の東京企業はどのような方法で働き方を変えたのでしょうか。次章から具体的な事例を紹介します。

働き方改革に成功した企業の事例12選

働き方改革といっても、企業が抱える課題や有効な施策はそれぞれ異なります。長時間労働の削減が急務の企業もあれば、テレワークの定着、人材不足への対応、業務効率化に課題を抱える企業もあるでしょう。

そこで、ここからは、大企業から中小企業まで、実際に働き方改革に取り組んだ企業の事例を12社紹介します。

残業削減や柔軟な勤務制度、IT活用、業務の見直しなど施策のタイプ別に整理しているため、自社と近い課題を抱える事例から確認してみてください。成功のポイントを知ることで、自社に取り入れやすい改革のヒントが見つかるかもしれません。

残業・長時間労働を削った事例(UQコミュニケーションズ・シップスほか)

残業を減らすには、単に「早く帰る」ルールを設けるだけでなく、業務そのものを見直すことが重要です。UQコミュニケーションズでは、業務を洗い出したうえで必要性や効果を検証し、一定の基準に満たない業務を廃止。そこで生まれた時間を新規事業など、より付加価値の高い仕事に振り向けました。

また、アパレル企業のシップスでは、店長向けのマネジメント研修と店舗業務の見直しを実施。その結果、深夜残業を38%削減しながら、売上を約5億円伸ばしたとされています。これらの事例から分かるのは、残業削減と生産性向上は必ずしも相反しないということです。

仕事の優先順位を整理し、不要な業務を減らせば、労働時間を抑えながら成果を高めることも可能です。

テレワーク・柔軟な勤務を整えた事例(NECネッツエスアイ・クレディセゾンほか)

NECネッツエスアイでは、2017年から全社員を対象にテレワークを導入し、その後はサテライトオフィスも活用した分散型ワークスタイルへ発展させました。

勤務状況を把握する「テレワークウオッチ」なども活用し、場所を問わず働ける環境と勤怠管理を両立しています。利用者へのアンケートでは、8割以上が「オフィスと同等以上に集中しやすい」と回答し、上司の9割以上も部下の成果を「同等以上」と評価しました。

一方、社員の約7割を女性が占めるクレディセゾンでは、テレワークやフルフレックス、短日・短時間勤務などを整備。時間や場所に縛られない働き方を進めています。2025年度の女性社員比率は73.7%で、平均勤続年数も15.4年となっています。

両社の事例から、柔軟な勤務制度は福利厚生にとどまらず、人材の定着と生産性を支える仕組みだと分かります。

AI・システムで業務を効率化した事例(かんぽ生命ほか)

業務時間を減らす方法として、AIや業務システムの活用も有効です。

かんぽ生命では、IBMのAI「Watson」を活用した保険金支払業務の支援システムを共同開発。過去の事例や規定をもとに判断をサポートすることで、経験の浅い社員でも一定水準の対応がしやすくなり、業務の属人化解消や処理効率の向上につなげました。

また、中小メーカーでも、受発注や在庫管理などのシステムを刷新し、手入力や重複作業を減らすことで作業時間を短縮した事例があります。こうしたテクノロジー活用は、人を増やさずに業務負担を減らせる点が大きなメリットです。

一方で、導入費用や運用ルールの整備、現場への定着といったハードルもあります。自社に必要な機能を見極め、小さく導入して効果を確認する姿勢が重要です。

多様な人材の定着を進めた事例(ベネッセ・三井不動産・中小メーカーほか)

人手不足への対応では、新たに採用するだけでなく、今いる人材が働き続けられる環境を整えることも重要です。

ベネッセでは、男性社員の育児休業取得率100%を掲げ、育児を男女ともに担える職場づくりを推進しています。また、三井不動産では、育児や介護と仕事を両立しやすい制度や支援環境を整え、ライフステージが変わっても働き続けられる体制を構築しています。

さらに宮城県の水産加工メーカーでは、外国人や障がいのある社員の特性に合わせて作業工程や勤務方法を工夫し、定着率の向上だけでなく生産量の増加にもつなげました。

こうした取り組みは、採用難のなかでも既存人材の離職を防ぎ、経験やノウハウを社内に蓄積できる点でも有効です。多様な人材が力を発揮できる仕組みづくりは、福利厚生にとどまらず、人材流出を防ぎ、組織の生産性を高める働き方改革といえます。

TOKYO働き方改革宣言企業に見る都内中小の取り組み

働き方改革は、大企業だけが取り組めるものではありません。

東京都の「TOKYO働き方改革宣言企業」では、都内の中小企業による身近な改善事例も数多く公表されています。たとえば青梅市の企業では、残業の事前申請制度を導入して「なんとなく残る」働き方を見直すとともに、複数の業務を担当できる多能工化を進めました。

特定の社員に仕事が集中する状態を解消した結果、残業時間を約半分まで減らす成果につながっています。

こうした事例のポイントは、大規模なシステム投資をしなくても、業務分担やルールを見直すだけで改善できることです。東京の中小企業でも、現場に合った小さな改革を積み重ねることで、長時間労働の削減や人材定着につなげられます。

自社と近い規模・業種の事例は、施策を具体化するうえで特に参考になるでしょう。

事例をまねても成果が出ない企業に共通する3つのつまずき

他社で成果が出た施策をそのまま取り入れても、自社で同じ結果が出るとは限りません。

働き方改革では、企業規模や業務内容、人員構成、現場の課題によって有効な方法が異なるためです。特に注意したいのが、以下の3つのつまずきです。

  • 制度だけを導入する
  • 現場の業務量を把握しない
  • 効果を測らず続ける

テレワークや残業削減制度を整えても、仕事の進め方が変わらなければ負担が別の場所へ移るだけになりかねません。事例は完成形をまねるのではなく、自社の課題を見極め、必要な部分だけを応用することが重要です。

ここからは、失敗につながりやすいポイントを具体的に見ていきます。

残業削減を掲げても仕事量が減っていない

「残業を減らす」「定時で帰る」といった目標だけを掲げても、従業員が抱える仕事量が変わらなければ、本当の働き方改革にはなりません。

従来と同じ業務を短い時間で処理するよう求めれば、休憩時間を削ったり、特定の社員に負担が集中したりと、かえって現場が混乱する恐れがあります。テレワークも同様で、働く場所を変えただけでは業務効率化にはつながりません。

重要なのは、残業時間などの数字だけを追うのではなく、不要な業務の廃止や手順の簡素化、IT化、役割分担の見直しまで同時に進めることです。まず「何時間減らすか」ではなく、「何の仕事を減らせるか」から考える必要があります。

経営層の本気度と評価制度が旧来のまま

働き方改革を進めても、社内に「長く働く人ほど頑張っている」という価値観が残っていれば、制度は定着しにくくなります。

定時で成果を出す社員より、遅くまで残る社員が評価される環境では、従業員も早く帰りにくくなるためです。特に管理職の意識が変わらなければ、残業削減や柔軟な働き方を掲げても現場では従来の慣習が続きかねません。

改革を進めるには、経営層が働き方を変える方針を明確に示し、労働時間ではなく成果や生産性を重視する評価基準へ見直すことが重要です。制度の導入と同時に、評価の仕組みや管理職の意識まで変えることが改革の前提になります。

ツールを入れたが現場に定着しない

業務効率化を目的にITツールを導入しても、現場で使いこなせなければ効果は出ません。

操作が複雑だったり、従来の仕事の流れに合わなかったりすると、従業員が苦手意識を持ち、結局使われなくなることがあります。実際に、タブレットを導入したものの現場に定着せず、運用を中止した企業の例もあります。

重要なのは、流行しているツールを選ぶことではなく、自社の課題解決に本当に役立つか、現場が無理なく使えるかを事前に確かめることです。いきなり全社導入するのではなく、無料トライアルや小規模なテスト導入から始め、操作性や効果を検証してから広げると失敗を防ぎやすくなります。 

人を増やさず業務量を減らす、アウトソーシングという選択肢

働き方改革が進まない原因をたどると、結局は「現場の業務量を減らせていない」ことに行き着くケースが少なくありません。

しかし、人手不足が続くなかで、新たに社員を採用して解決しようとすると、採用コストや教育の負担も増えてしまいます。そこで選択肢になるのが、定型業務や専門性の高い業務を外部へ移すアウトソーシングです。

経理や総務、営業事務、採用業務などを切り出せば、社内の人員を増やさずに業務負担を軽減できます。重要なのは、何でも外注するのではなく、自社で担うべき仕事と外部に任せられる仕事を整理すること。限られた人材を本来注力すべき業務へ振り向ける手段として活用できます。 

採用・教育コストをかけずにノンコア業務を切り出す

人手不足を補うために新たな社員を採用する場合、求人広告費や人件費だけでなく、選考や入社後の教育にもコストと時間がかかります。

特に採用競争の激しい東京では、「人を増やす」だけで業務負担を解決するのは簡単ではありません。そこで検討したいのが、資料作成やデータ入力・集計、経費精算、スケジュール調整といったノンコア業務の外部委託です。定型業務をアウトソーシングすれば、社員は売上につながる業務や企画、顧客対応など、本来注力すべきコア業務に時間を割きやすくなります。

また、特定の社員だけが業務の手順を把握している状態を整理し、外部でも対応できる形にする過程は、属人化の解消にもつながります。前述した働き方改革の成功事例にも共通するのは、「限られた人員で何をやめ、何を任せるか」という視点です。 

東京企業が使える働き方改革の助成金・支援制度

働き方改革を進めたいものの、システム導入や制度整備にかかる費用がネックになる企業は、国や東京都の支援制度も確認しておきましょう。

東京しごと財団では、都内中小企業などを対象に、人材確保や職場環境の整備に関する相談、セミナー、助成金などを提供しています。2026年度もテレワーク定着やABWオフィスの導入、育児・介護との両立支援など、働き方の見直しに活用できる支援策が用意されています。

また、国の「キャリアアップ助成金」には、有期雇用労働者などの正社員化や処遇改善を支援するコースがあり、人材の定着を進めたい企業に有効です。 助成制度は年度によって内容や要件、申請期限が変わるため、実施前に最新情報を確認することが大切です。

コストを理由に改革を諦める前に、自社が利用できる制度を調べるところから始めてみましょう。

残業を増やさずバックオフィスを回すsourceのオンラインアシスタント

働き方改革を進めても、バックオフィスの仕事量そのものが減らなければ、残業削減には限界があります。

そこで選択肢になるのが、株式会社トーイングウーマンが提供するオンラインアシスタント「source」です。実務経験を持つ女性スタッフがテレワークで業務を担い、外注先というより社員の一員に近い感覚で日々の業務をサポートします。

新たに人を採用する場合と違い、求人費や採用後の教育コストがかからず、必要なのは基本的にサービス利用料のみ。資料作成やデータ入力、営業事務、経理、採用などのオンライン業務に加え、オフライン対応や複数業務の進行管理まで任せられるため、単純な作業代行にとどまらない「プチBPO」として活用できます。

料金は月額65,000円からのプランが用意され、初回の法人限定で3時間の無料トライアルも利用可能です。導入企業からは「残業代を払うより安く、長時間労働の改善につながった」といった声もあります。

まずは無料トライアルで自社の業務をどこまで切り出せるか確認し、残業を増やさずにバックオフィスを回せる体制づくりを検討してみてはいかがでしょうか。

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まとめ

東京企業の働き方改革には、残業削減やテレワーク・フレックスの導入、AI・システムによる効率化、多様な人材が働き続けられる環境づくりなど、さまざまな方法があります。

ただし、成功した企業に共通しているのは、制度を導入するだけでなく「業務そのものを見直した」ことです。仕事量が変わらないまま残業だけを減らしても、現場の負担が増え、改革は長続きしません。

まずは不要な業務をなくし、自社で担う仕事と外部に任せられる仕事を整理することが重要です。システム導入や制度整備には東京都や国の助成金・支援制度も活用し、定型的なバックオフィス業務はアウトソーシングするなど、複数の手段を組み合わせると無理なく進められます。

一度に大きく変える必要はありません。sourceの3時間無料トライアルなども活用し、まずは小さな業務から外部に切り出して、どれだけ負担を減らせるか試してみてはいかがでしょうか。

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